「平穏な日常」という概念だけが未実装の世界線。

ある日の空想工房
今日も、空想工房は平常運転です。
不動産屋さんからは、
「前の借主については聞かない方がいい」と言われ、
冷蔵庫からはプリンが消え、
マックのポテトは時空の彼方へ旅立ち、
道端には、誰が書いたのか分からない奇妙な論文が落ちている。
たまに河童が現れ、
たまにUFOが飛び、
たまに世界線も変わる。
けれど我々は、そんなことにはもう慣れました。
ここはすでに工房じゃなくて異常事態対策本部です。
職員は誰も慌ててない。
「プリン消えましたー」
「了解でーす。No.007振っといてくださーい」
「河童来てますー」
「共有スペース案内しといてー」
そして今日もアクセサリーを作り、
猫に見張られ、
何かが消えたら、とりあえず研究報告書を書く。
そんな慎ましくも忙しい日々を送っています。
たぶん明日も、何か起きます。
だってここは――
「平穏な日常」という概念だけが未実装の世界線。
